salvia microphylla(チェリーセージ)

henri772004-11-01


ベランダの片隅で、ゴールデンウィーク頃からすっかり寒くなるまで非常に長く花を付けて楽しませてくれるのがチェリーセージと呼ばれるこの植物だ。数年前に植えたのだが耐寒性がある様で放っておいても何度も赤い可憐な花を咲かせてくれる。タイトルの学名を読んでいただくと分かるが、いわゆる「サルビア」である。日本語のカタカナ語は、ラテン、ゲルマン語読み起源のものと英語読み起源のものがあるのでややこしいのだけど、サルビアラテン語起源の読み方、セージは英語起源の読み方だ。専門家ではないので良くは分からないが、おおよそ、料理用のハーブをセージ、観賞用の方をサルビアと言い分けている様だ。シソ科の植物の常で非常に交配し易くて種類がもの凄く多く、僕の分類知識では怪しいが、一応microphyllaだと思う。

シソ科の植物の特徴は、その素敵な芳香にある。アロマテラピーが盛んだが、シソ科起源の爽やかな香油成分を利用したものが多い。日本の紫蘇を始め、ローズマリーやミント、バーベナなど爽やかな芳香を持つハーブは大抵この仲間である。サルビア類は、その中でも料理用のセージと同じサルビア属に属する。チェリーセージはヨーロッパ原産のセージとちょっと系統が違いメキシコ原産らしく通常は観賞用に庭に植えられている。ただ、ハーブティーにしても、セージ独特の苦みと爽やかな香りで楽しむことが出来る。庭にこれが植わっている方は試してみたらいかがだろうか?ただし、煎じすぎると苦くなるので少量を使うことだ。普通のセージも隣に植わっているが、こちらの方が断然元気が良い。

この植物の葉に触れると、しっとりした感触と共に、何とも爽快な香りが指先に移ってくる。これだけの芳香があるので薬効もありそうなのだけど、念のためイギリスのデータベースで調べてみた(http://www.comp.leeds.ac.uk/cgi-bin/pfaf/arr_html?Salvia+microphylla:流石植物ハンターの国と思えるデータ量でいつも関心する)。「A herbal tea, called 'mirot de montes', is made from the leaves.」とある。「mirot de montes」とはどんな飲物なのだろうか?ご存知の方がいらっしゃったらお教えいただきたい。