おくら(オクラ)

henri772004-10-18


オクラの花が咲いた。夏の野菜なのだが、今年は元気でまだ枯れる様子がない。もうしばらくは収穫できそうだ。何本かが、知らないうちにマンションの外回りの隙間から生えてきていた。昨年そこにプランタを置いてオクラを植えてあったので、その種がこぼれたのだろう。夏の終わりに大きくなりすぎた実を収穫しないで種の出来る様子を観察していたら、最後は実がはぜて種が飛んでしまった。その種が越冬して生えてきたのだ。ずいぶん堅牢な種なので、なるほど、である。

黄色い花は嫌みがなく可憐で美しい。花の形でピンときた方もおられると思うが、ハイビスカス、そしてムクゲや芙蓉の花を思わせるフォルムを持っている。ハイビスカスもそうだが、アオイ科の同属だそうである。この花が落ちた後、花柄がむくむく伸びてきておなじみの実を付ける。花は下から順繰りに咲き上がって行くが、一度には1つしか咲かない。ムクゲなどと同じだ。農家の人に、開花が終わった節の葉を下から切り落として行くと、立派な実が沢山収穫できると教わった。実践してみた結果の大収穫である。しかもまだまだ生えてきそうだ。放っておくとどんどん筋張ってしまうので、オクラ農家は留守に出来ないという嘆きを聞いたことがある。

このオクラ、日本の野菜の様な顔をしているが、実はアフリカ原産である。エジプトや中近東ではずいぶん収穫され、色々な料理に使われる。インドでは、オクラのカレーはポピュラーで、滞在した折は大好物だった。2つくらいに切り分けて、レンズ豆や野菜のカレーの中途で放り込むと良い。カレーソースを吸い取った味がたまらない。アラブへ行くと、インドの様な辛みはないがクミンの香りのスープに煮込まれていた。トルコではヨーグルトにミントとともにスライスして混ぜたものをいただいた。あちらでも人気の野菜の様である。